生活用水の確保は『震災後、困ったこと』の第一位。なのに、多くの人が何も備えていない!

生活用水とは、掃除、洗濯、手洗い、トイレを流したりするための水。
飲用ほどの安全性は求めないけど大量に必要な水です。
飲料水はペットボトルで備蓄していても、生活用水の確保は意外に忘れがちではないでしょうか。

震災後、困ったことの1位が生活用水の確保

阪神淡路大震災のあと、兵庫県西宮市が住民にとったアンケート『震災後、どんなことでお困りになられましたか(複数回答)』によると、「生活用水の確保」が82.5%で1位でした。(ちなみに2位は「電話が繋がらない」81.4%、3位は「飲料水・食料・粉ミルクの確保」71.5%)

なんと、困り度合いで飲料水を上回る結果に。これは、飲料水は数日後に給水車が回ってきたりして確保できても、必要量の多い生活用水までは手が回らなかったということを意味しています。

水洗トイレは、水が出なかったら使用できない

特に困るのがトイレでしょう。トイレが満足に使えないと、悪臭や衛生上の問題もでてきます。

●トイレだけでも200L以上の備蓄が必要
通常、水洗トイレで大便を流す場合、どのくらいの水が必要なのでしょうか。
旧式の水洗便器(1990年くらいまでに製造されたもの)だと13L、最新の節水型だと6L前後と、半分以下になっています。
それでも、節水型でさえも6L、つまり2Lのペットボトル3本分も必要なのです。
ほんとにそんなに必要なのでしょうか。
試しに旧式の水洗便器でペットボトル2本で流してみました(元栓を閉めタンクを空にして2本の水をタンクに注ぐ)。一応流れましたが、少し残りました。
しかし結果は、便の量・質によって大きく変わってくるでしょう。
小の方は3回位貯めてから1本分流すとして、4人家族で最低限必要な生活用水はトイレだけでも1日辺り30Lと算出してみました。
一週間分だと210L。20Lのポリタンクで11個。とてもじゃないけど、それだけの量を保管する場所のある家庭は少ないでしょう。
重さも210kgということになりますから、床が抜けかねないですね。

●風呂に水を貯めておく
家庭用の風呂桶はだいたい200リットル程度。風呂を使用したあと、湯を流さずに貯めておけば、5日分くらいのトイレ用の水を確保することは可能です。しかし、後述するような問題もあります。

このことから、生活用水を必要量備蓄しておくのはかなり難しいです。
それでも、ないよりはマシ、少しでも場所を見つけて備蓄するようにしましょう。
ポリタンクは給水車や井戸から水をもらってくる場合にも必要ですから、最低でも20L容器2個分くらいは水を入れて備蓄しておきたいものです。

●じゅうぶんな水をタンクに保管しておく
もし、庭やバルコニー等に置き場所があるなら、家庭用の貯水タンクを設置するという手もあります。据付工事不要、容量は50〜500リットルのバリエーションがあります。
費用は、500リットルタイプでも1万円程度から工事不要で設置可能。場所が確保できる家庭は検討してみる価値はあると思います。500リットルあれば、4人家族一週間分(大50回+小100回)くらいはなんとかなるのではないでしょうか。
ただし500リットルということは500キロですから、置き場所には要注意です。かなりしっかりした土台を用意して設置しないとならないでしょう。
積水化学のセキスイ槽は容量100〜3000リットルまでバリエーション豊富。LLタイプは耐衝撃性に優れ、地震においても、破損しにくいと言えます。
排水栓が引っ込んでいるので足を引っ掛けるリスクが少なく、嬉しい配慮です。《画像クリックで商品一覧へ》

水の長期保存にまつわる諸問題

生活用水の確保としてお馴染みの方法に「風呂の水を抜かずに貯めて置こう」というのがあります。
しかし小さいお子さんのいる家では危険ですし、昨今はシャワーだけで湯船に浸からない家庭も多いですよね。
それに入浴した水を密閉せずに保存しておくと雑菌が急激に増殖していますから、あまりお勧めできる方法ではありません。
せめて浴槽に蓋をしておく、流したあとしっかり浴槽を洗う等の気遣いが求められます。

水道水をポリタンクやペットボトルに詰めて長期保管した場合、雑菌が増えたり、水が変質する恐れはないのでしょうか。
テストで、ペットボトルを普通に洗って水道水満タンに詰めて5年以上保管したものがあります。開けてみたところ、見かけに変化はなく異臭などもありません。
雑菌が増殖している可能性はありますから手洗いや洗濯には推奨できませんが、トイレを流すくらいなら問題なさそうです。

ちょっとしたスペースを見つけて水の置き場所を作る

デッドスペースなどを活用して、生活用水を備蓄しましょう。
写真の例はトイレの中ですが、壁と壁の間に安価なSPF材で棚を作ってみました。材料費500円程度、製作時間2時間以内(いずれも塗装は別)で作れました。
これで、2Lペットボトル32本分(64リットル)のスペースが確保できました。
量的にはまったく足りていませんが、それでも無いよりマシでしょう。

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