カセットコンロは絶対備えるべき防災用品。オススメのタイプ、選び方、注意点。
大地震に限らず、ガスや電気が止まった時のために。一家に一台、防災の必需品。
カセットコンロは一家に一台、絶対に備えておきべき最重要“備災”用品です。
なぜなら、震災時には都市ガス・電気・水道などのライフラインが大きな被害を受け、それらの供給が一週間程度、いや、もっと長期間ストップしてしまう可能性が高いからです。
特にオール電化にされている方、必ず準備しておきましょう。
コンロがあるだけで湯が沸かせ加熱調理が可能となり、特に在宅被災時の強い味方となること間違いありません。
Contents
ライフライン断絶!その時一台のコンロが“食”をつなぐ
震災時、都市ガス・電気・水道のライフラインはどうなったでしょうか。
東日本大震災の時の仙台市を例を見てみましょう。
地震発生から約40分後、火災発生等への配慮から震度の大きいエリア約7万戸で都市ガスの供給が緊急停止されました。
さらに約2時間後、津波による冠水により受電設備などが損傷し、ガスの製造が困難となり全面供給停止となっています。
都市ガス供給再開は12日後。パイプラインに損傷が無かったため、日本海側(新潟)から引いてくることが可能だったため再開できましたが、パイプラインも損傷していたら、さらに長期間供給が途絶えていたことと思われます。
熊本地震の時は津波被害はなかったにも関わらず、やはり場所によってはガスの供給再開まで2週間くらい掛かっています。
一方、電気はどうでしょうか。ガスに比べると概ね早めに復旧しているようですが、それでも一週間程度は見ておくべきです。
地震ではありませんが、2019年の台風災害では大元の送電網が絶たれ3週間も停電が続いた地域がありました。
電気もガスも止まってしまったら、加熱調理は不可能ですよね。そこで活躍してくれるのがカセットコンロというわけです。
カセットコンロ、使用上の注意点
ところでガスボンベ一本はどのくらい保つのでしょうか。
火の強さ、メーカー等によって差はありますが、強火の場合1時間程度です。
弱火ならその3倍くらい使えるかも知れません。
4人家族なら最低でも1ダース(12本)は用意しておくべきでしょう。一本の価格は100~250円程度。百円ショップでも売ってますね。
(ほぼ互換性はありますが、原則としてコンロメーカーの指定するボンベを使用してください)
取り扱いに注意を要すのは平常時も同じですが、特に災害時は火事を出さないことに、より注意を払うべきです。火災が起きても消防車が来れない可能性が高いですから。
よく起こるのはボンベが加熱することによる爆発事故。ボンベの上に被さるような大きな鉄板は絶対にダメです。
また、調理用のコンロをそのまま裸火のまま暖房器具代わりに使うことも避けましょう。専用のアタッチメントを下記で紹介しています。
カセットボンベは長期保存可能
ボンベをストックしておく場合、使用期限が気になります。
ガス自体は劣化しないのですがボンベの材質である金属が錆びたり、ゴムパッキンがボロボロになるなどの劣化があります。
大手のイワタニによればボンベの保管可能期間は6~7年とのことですが、これはあくまで目安。メーカーや保管状況にもよります。石油は長期保存に向かないことを考えると、ガスは災害向きと言えます。
保管は、直射日光や高温多湿な場所は避けてください。熱による爆発、またボンベが錆びると非常に危険です。
カセットコンロ自体は、非常用に特化せず日頃の鍋料理などに使って構いません。
但しボンベのストックは、常に決められた最低本数が確保されているように注意しましょう。
災害時は屋外での使用も考え、風防付きがおすすめ
自宅に住めなくなった場合、テントや避難所での生活を余儀なくされます。その可能性も考えると、屋外でも使いやすい風防付きタイプが良いでしょう。
実際、普通のカセットコンロを屋外で使ってみるとわかりますが、それほどの強風でなくても火はかなり煽られます。
また、ケース入り、フタ付きのものは、立てて保管しやすく持ち運びにも便利です。
イワタニ 【風に強い -ウィンドブレイクこんろ-】 カセットフー 風まる ブローケース入り CB-KZ-1-A
風に火が煽られにくいダブル風防ユニット付き。災害時は屋外で使うこともありえるので、これは助かります。ハードなキャリングケースが付いてるのも、持ち運び・収納に便利です。ちょっと高めですが、イワタニ製なので安心でしょう。
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これがあれば、暖房器具にもなる
そのままでは、暖房器具代わりにはなりませんが、こんなアタッチメントを装着することで、簡易的な暖房器具にもなります。
ただし、過加熱による火災リスクもありますから、使用する場合は絶対目を離さない、長時間連続使用しない、ボンベ部分を覆わないなどの注意が必要です。