災害時でも“米”は欠かせないという人に。保存に適した米は?保存法は?
普通に精米された米を備蓄する場合
精米されて袋に詰めて売られている米は、冷暗所で未開封なら半年は持ちますが、味は2ヶ月目くらいから徐々に劣化します。
米の味にはこだわる国民としては、米を半年も備蓄したくないですね。
なので米については、常に10キロ程度(4人家族の場合)が家庭内在庫しているように購入していくのが良いと思います。この方法を『ローリングストック(回転備蓄)』と言います。
密閉してなるべく空気を抜いて、冷蔵庫の野菜室に保管するのがベストです。
災害時には、研水の要らない無洗米が圧倒的に優れています。しかし日常的に使う米としては、無洗米じゃない方が良いというご家庭もあるでしょう。
無洗米じゃない米を研がずに炊いても衛生上の大きな問題はありませんが、少々ヌカ臭いのが難点です。しかし30分位水に浸けておけば、それほど気にならないと思います。
長期保存に適したお米は?
精米されたお米の保管はせいぜい3ヶ月。ならば精米していないお米、つまり玄米の状態ならもっと長期保存できるのではないか。その通りです。玄米は酸化が進みにくいので、2年くらい保存しても大丈夫、それほど大きな劣化はありません。
しかし、保管場所として「湿度の低い冷暗所」が必要、食べるとき精米しないとならない、玄米のまま炊いてもいいですが日頃から食べ慣れてない人は消化不良を起こしがち等々、問題も多いのが難点でしょう。
災害用に長期保存に適したパッケージングが施されたお米も色々あります。
その一つが、冬眠米パック(炭酸ガス封入密着包装法)です。
これは、お米を袋に詰めたあと中の空気を食用炭酸ガスに置き換えます。米のタンパク質が炭酸ガスを吸収することで真空パック並みの気密状態を実現、無酸素状態のため酸化せず、炭酸ガスによって新陳代謝や呼吸が抑制されるので、お米の劣化が抑えられるというスグレモノです。
虫やカビの心配なく、製品にもよりますが常温で5年間保存できます。
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災害用備蓄米のエース、アルファ米とは?
アルファ米とは、米の澱粉を糊化させたのち、その糊化の状態を固定させた乾燥米飯のこと。熱湯や冷水注入で“炊きたてご飯”になります。
今では乾パンに代わり災害用非常食の主流として自治体や企業などにも多く備蓄されています。
袋を開封しその中に水または湯を注ぎ、水の場合は60分、湯の場合は20分程度待つだけで食べられます。
味は、普通に炊いた米と間違うほどではないものの、美味しく食べられました。昨今は、色々と味付けされた製品も多く出回っています。
保存期間はだいたい5年、価格は一食(茶碗一杯)あたり300円前後なので「非常食」としてはそれほど高くはありません。
アルファ米には「白米」「五目ご飯」「赤飯」「わかめごはん」ほか、お粥などもあります。
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「サトウのごはん」に代表される“パックごはん”
このタイプは、電子レンジで手軽に炊き立て風味のご飯が食べられて便利です。
価格は200gパッケージが70円程度からあって、非常用として売られているアルファ米などに比べ、かなりお手頃です。味は、初期の製品にちょっとクセを感じるものもありましたが、今は改良が進み、普通に炊いたごはんと区別がつかないくらいだと思います。
しかし、電気が止まっていたら電子レンジは当然使えませんから、災害用としては難がありますね。
また、賞味期間も6ヶ月程度と、それほど長くないのも、備蓄食としてはイマイチですね。
ただ在宅避難の場合、電気が使える場合も考えられます。また、コップ一杯程度の水で茹でてお粥のように食べることもできますから、災害用としてはまったくダメというわけではありません。
なので、日常的にこういうタイプのご飯を利用している家庭では、災害用に多目に買い置き(ローリングストック)しておく程度の利用法が良いでしょう。
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