災害時の給水を担う施設の内部を見る。1500㎥の飲料水を備蓄する災害対策用応急給水施設。

常日頃はその存在すら意識することがないものの、蛇口から水が出なくなった暁には、そのありがたさを痛感するのではないでしょうか。
そんな設備が、給水所。水道局や自治体によって整備されています。

代々木公園内にある、東京都水道局の災害対策用応急給水施設を見学させてもらいました。

ここには1500㎥の新鮮な飲料水が保管されているそうです。
2リットルのペットボトル75万本分といえばピンとくるでしょうか。

非常時にはここから仮設の蛇口数十個が接続され、飲料水の供給を行います。


場所は渋谷門のすぐ近くで、噴水池からもすぐの場所です。外観はこんな感じで平常時にも近くに行くことは可能ですが、当然水は出せません。


水の組み上げはポンプで行われますが、停電してもポンプを作動させられるよう非常用電源設備も備えられています。


汲み上げ用ポンプは地下2階と地下3階に設置。


このパイプに蛇口が付いています。これを運び出しホースを経由して屋外に非常用給水設備が設置されます。


地下3階には、非常用電源も使えなくなった場合に備え蛇口が設置されています。
ここまでくれば、汲み上げ用ポンプが作動しなくても水を出すことができるのです。


水を運ぶためのポリタンクも備蓄されています。しかし数に限りがあるので、各自自宅にも用意しておくべきでしょうね。


非常時にはこのように、蛇口設備が接続されます。蛇口は64個設置できるとのことでした。


施設内はだいたいこんな感じ。


場所は、大きな歩道橋のある渋谷門のすぐ近くです。

代々木公園は、 渋谷区・元代々木町、代々木、代々木神園町、大山町、笹塚・初台・上原・神宮前・神山町・神南・西原・千駄ケ谷・幡ケ谷・富ケ谷・本町の一部地域の指定避難所となっていますが、それ以外の地域からここに水を求めにきても、利用できないということはないそうです。

都内で代々木公園以外の給水拠点はこちらを御覧ください。東京以外については、それぞれの道府県水道局に同様のリストがあると思われます。
この機会に、自宅から一番近い給水拠点を確認しておきましょう。
⇒災害時給水拠点一覧(東京都水道局)

各家庭で準備すべきことは?

各家庭でできることとしては、飲料水・生活用水の備蓄はもちろんのこと、運搬用の水タンクも必需品です。
上記の通り、給水側でも用意されていますが、数的にじゅうぶんとは言えません。
また、給水車から供給を受ける場合も、タンクは必需品です。

写真のこのタイプは、折りたたみ式なので保管場所を取りません。
このような蛇口付きがお勧めです。蛇口は、あるとないとでは使い勝手が全然違います。
写真は15リットルタイプ。河原でバーベキューをやるときなどにも便利ですね。
この機会に、2つくらいは用意しておきましょう。
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