家具転倒防止器具(伸縮棒・突っ張り棒)のオススメ、家具の固定方法・正しい使い方・間違った使い方。
阪神淡路大震災では、家具の転倒で多数の死者が
家庭に於ける地震対策として、非常に大切なのが家具の固定です。
わかっていても、なかなか実行できていない対策の筆頭かも知れませんね。
しかし、阪神淡路大震災では亡くなった方の90%近くが家具や家電製品・家屋の倒壊が原因と言われています。
特に就寝中に下敷きになってしまったケースが多く、寝室として使っている部屋での対策は急務と言えるでしょう。
また、下敷きにならないまでも、家具の転倒によって避難路が塞がれることも忘れてはなりません。特にドアが開閉できなくなるケースが多いようです。
部屋を見渡し、「この家具が倒れたらドアが開かなくなる」など具体的にイメージして、対策を施しましょう。
伸縮棒型家具転倒防止器具の正しい使い方
家具の転倒を防止する対策、器具は色々ありますが天井と家具を横H型の突っ張り棒で固定するタイプが、よく知られているでしょう。
ここでは、その転倒防止器具に絞って、正しい使い方・間違った使い方を考えていきたいと思います。
まずは、取り付ける方向。これは、多くの方が正しく設置しているとは思いますが、たまに間違った設置をしている例を見ることがあります。美観を考えてそのように設置したいなどの事情もあるようですが、それでは転倒を抑える力が働きません。
上図左のように、転倒方向に対して接地面が縦になるよう設置します。横にした場合、上図右のように足を掬われるカタチで倒れてしまいます。
家具の奥行きがある場合、なるべく奥の方に設置します。
家具が手前に転倒する場合、奥の方が持ち上がるからです。
天井側の強度も必ずチェックする
設置する部屋の状況によっては、器具の効果が期待できない場合もあります。
まず上図左。通常、天井は下から押し上げる力を想定していません。なので突っ張り棒を支えられず天井板が押し込まれてしまう場合があります。器具を購入する前に手で押して見るなどして、力が掛かっても大丈夫かチェックしておきましょう。
また、天井板の材質も石膏ボードなど比較的柔らかい素材だったりします。器具の角に力が掛かると穴が開いてしまう場合があります。穴が開けば当然家具を支えられないので転倒してしまうでしょう。
床の強度も確認しておきましょう。特に畳の場合は押し込まれしまうので、器具を付けても効果があまり期待できません。板張りであっても、押し込まれる力に対したわまないか確認しておきましょう。
鉄筋コンクリートの建造物などで、壁際にコンクリートの梁がある場合(上図右)が理想的ですが、なかなかそういう位置に家具を置きたいとは限らないですね。
もし、このような位置に家具が置かれている場合は、器具の効果が最大限に期待できるので、ぜひともこのタイプの器具を早急に設置することをお勧めします。
引き出し型の家具は特に注意
上図左、引き出し型の家具は特に要注意です。特に滑りのいい引き出しの場合は厳重注意。引き出しが飛び出してくること自体も危険ですが、地震によって重心が手前に移動するため、倒れやすくなります。
なので、このタイプは特に対策が急務です。器具を取り付けても、想像以上に力が掛かりますので、並行して別の対策も施した方がいいでしょう。
家具の下に少し手前に張り出すような感じで板を敷くことも効果的です(上図右)。
このタイプの転倒防止器具は、状況によってはかなり効果的ではありますが、これを設置すれば絶対安心!というわけではありません。何もしないよりはマシ、そのくらいに考えた方が良いでしょう。
これを設置したからといって、倒れる位置に布団を敷いて寝るのは、やはり危険です。
特に天井にじゅうぶんな強度がない場合は他の方法を考えるべきでしょう。
また、しっかり締め付けたはずなのに、数年経つと緩んでいることもあります。年に一度はじゅうぶんに突っ張っているか確認しましょう。
サイズ、メーカーも色々。
アイリスオーヤマの製品は、名前が知られていて価格が他より安め、バリエーションも豊富なので、よく売れているようです。
家具と天井の間の距離は13〜100cmに対応する6つのサイズがあります。
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購入に際しては、まず
1. 天井の強度を確認する。
2. 天井と家具の天面の幅を測る。
3. 家具の奥行きを測る。
以上を確認してから、商品を選びましょう。
ちょっとお値段高めですが、より高い効果の期待できるH型(というより日型?)もあります。
H型構造&ジャッキ方式で、天井と家具を隙間なくしっかり固定できます(耐圧約150kg)。
こちらもアイリスオーヤマの製品。
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